同盟・共闘・従属・支配
「他家との関係には『同盟』『共闘』『従属』『支配』がございまする。『同盟』と似たものに『婚姻』というのもございますな」
「そして、その前に他の大名家との友好を深めるには『献上』をすればよいのか」
「いかにもそのように考えてしまいがちでありまするが、実際にはほとんど受け取ってもらえませぬ。
よしんば受け取ってもらえても、家宝を要求されることが多いでしょうな。
そういうときに、わざわざ家宝を献上したところで、大して友好度も上がりませぬ」
「ううむ……そういえば、同盟や共闘を要請された時に、金銭や家宝を受け取ったためしがないわ」
「むしろ共闘を要請された時に、家宝を要求した瞬間に相手が帰ってしまったなどという事もありまするな。
これはもう大名の規模や名声に関わりありませぬ。ノンプレイヤーキャラクター(NPC)は無礼者。情けは無用と承知しておきましょう。」
「……藤孝、機械相手だから容赦がないな」
同盟
「『同盟』とはいうものの、今ひとつ恩恵が分かりづらいな」
「だいたい、戦略的には『共闘』のダシに使われて、援軍をアテにされることが多いでございますからな。
効果としては『開発』『建設』でたてることができる施設が増えるというのが、もっとも大きいでしょうが、期限が切れればそれもできませぬ。
敵を減らしたい時には使えますが、あえて頼むというのはなるべくやめましょうぞ」
「たしかに、同盟をもちかけてくる大名家といえば、だいたい我が大名家よりも小規模と感じるな」
「あまり『同盟』に期待をかけてはいけませぬ。家宝や援軍を取られるのがオチでございましょうぞ」
共闘
「この『共闘』でございまするが、『同盟』と一緒に持ちかけられた時は、お勧めできませぬ」
「うむ、ほぼ確実に援軍を要請されるだけであるからな。しかも援軍を送ったところで、わずかな謝礼と名声……」
「ただし、相手が従属大名の場合には、ぜひとも使者をつかわして『共闘』の要請をなさりませ。
兵力に余裕さえあれば、かならずや4部隊まで援軍を出してくれましょうぞ」
従属(支配)
「共闘でも威力を発揮する『従属』こそ、大名との交渉の肝であろうな」
「収穫期を迎えれば兵糧、新年を迎えれば金銭を上納。さらに他の大名家に攻め込まれたときには援軍を出し合いまする。
代表的な所では、大内家と毛利家がありまする。もともと毛利家は小大名で、大大名の大内家の傘下でございました。
そのため、尼子家に攻め込まれた毛利元就は救援を受けておりますし、大内家の遠征にも参加しておられまする。
毛利家というと中国地方を制覇した印象が強うございますが、陶晴賢が台頭するまでは従う立場だったわけでございますな」
「吉川元春や小早川隆景らのいる毛利家を傘下におさめるほどの大内家が、あっさり滅んでしまったのが不思議なくらいよ。
……ともかく、これほどに強い結びつきがあるというのは、同盟とは大きな違いであるな」
「援軍のほかにも良い点がありまする。もしも支配大名との実力差が大きくなった場合には、従属大名側から家臣に加えて欲しいと申し出てくる時がありまする。
こうなると、物資をはじめ、大名、家臣をすべて手に入れることができまする」
「ただ、やはり相手を従属させるには、相応の実力が必要であろうな」
「はは。周辺にいくつもの城を抱え、高い官位、役職をもって交渉してみるがよろしいでしょう。
大名が怒り出すようでは難しいでしょうが、『確かに抗しがたい』と認めているようなら可能性がありまする。
教養のある武将をつかわして、何度もしつこく従属をうながしてみると良いでしょう。
戦って城を落とすよりも、物資面でも、労力の面でも楽でございまする」
「とは申しますものの、こちらの兵力が大きく劣っていることもありましょう。
こういう場合には、こちらから従属して庇護をうけることも必要でありまする。
従属しているといえども、毛利家、松平家のように庇護の下で実力をつけ、ついには手を切ることも可能でありまする。
まずは生き残ることが第一でございますからな」